中村 尋
文学部文化学科文化史学専攻
小林 史朗
文学部文化学科文化史学専攻
竹井 良介
文学部文化学科文化史学専攻
最終更新日 2004年4月12日
寒梅館中庭の北西部辺の調査区で、室町殿より後の16世紀後半以降でのゴミ穴から出土しました。石の種類はチャート、綺麗な青灰色をしています。
その形状から庭石であった可能性が高いと言えます。とはいえその用途については様々な使われ方が考えられ、見る人の想像をかき立てます。これは地面に埋め込められたモニタによる歴史展示です。正方形に区切られた床を覗き込むと、明治から現代に至る本学今出川、新町キャンパスや大学会館の春夏秋冬や昼と夜、キャンパスの日常風景といった写真が次々と浮かび上がってきます。この「時の井戸」という名称は、覗けば「あふれ出てくる歴史の流れが見える」というコンセプトにちなみ、地下水ではなく「歴史」が湧き上がってくる空間としての「井戸」をイメージしたことによります。
展望の絵は、「探索・洛中洛外図」、「洛中洛外図基礎知識」、「上杉本と歴博甲本」、「町の景観、今・昔」、「同志社大学と洛中洛外図」、「洛中の通と川」、「花の御所を掘る」、「歴史資料館ホームページ」の9つの項目から構成されている高精細画像ビュアーです。「探索・洛中洛外図」では、自由に洛中洛外図を動かし、室町時代の上京に住む人々の生活の様子や歴史をうかがえ、同時に描かれた建物や川などの解説を見ることができます。また、「同志社大学と洛中洛外図」、「町の景観、今・昔」、「洛中の通と川」では、屏風の景観と現在の上京の景観を比較することができます。
このように「展望の絵」は、室町時代の上京の歴史にふれるだけでなく、現在の上京の景観との関係を知ることができる、歴史体験型の展示となっています。