整理室日記 | 執筆記事|同志社大学歴史資料館

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第41回 : 寒梅館の歴史展示案内 vol.1

里見 浩史
文学部文化学科文化史学専攻
谷口 浩史
文学部文化学科文化史学専攻

最終更新日 2004年4月3日

上京探索 -遺物と対話- (探求の窓)

ここでは、今出川・室町・新町の三つのキャンパスから出土した30の遺物と、モニターが配置されています。モニターでは、遺物の説明、今出川・室町・新町の三つの出土場所、室町・安土桃山・江戸以降の三つの時代、そして遺物の文様・文字などのテーマごとにイメージ映像が展開します。また、それに連動して関係するケースの照明が点灯します。各展示ケースの照明とモニター画面を連動させることにより、一目で、その時々に、どの遺物に注目して展示を見ていただければよいのかが分かり易いように工夫されています。映像と光と遺物のコラボレーションが作り出す仮想歴史空間をお楽しみ下さい。




石敷き遺構 (記憶の庭)

ここでは、寒梅館の北東隅で発見された石敷き遺構の実物とレプリカを並べて展示しています。この展示は、実物の遺構が見つかった場所で見られる京都市内では初めての本格的な施設です。実物の石敷き遺構を見ることができるのは東側の小さなのぞき窓からだけで、西側の大きなのぞき窓の下にはレプリカが展示されていますが、その下には出土した状態のままの石敷きが残されています。この石敷き遺構は、足利義晴が造営した「室町殿」のものと考えられ、吉田神社から勧請された鎮守社と、その南を区切る築地塀の基礎と思われます。そのほかに、石敷きの西方から見つかった、足利義晴以前の「室町殿」の一部と思われる石組の水路遺構もあわせて展示しています。






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