鋤柄 俊夫 同志社大学 歴史資料館 専任講師
最終更新日 2003年4月23日
学生による歴史資料館本館2階のミニ企画展が一段落した一方で、新大学会館の展 示プロジェクトも、来年4月のオープンに向けて、いよいよ具体的に動き出していま す。
現在の計画では、展示は大きく4つの柱が考えられています。
1つ目は発見された遺構の展示です。足利義晴の室町殿の施設の一部と思われる石 敷きを、実大模型と実物で見ていただけるように考えています。京都市内で実際の遺 跡を見ることのできる貴重な施設になります。
2つ目は出土品の展示です。まだ詳しくは申し上げられませんが、動きと臨場感の ある展示を考えています。ここではわれらが学生チームが重要なブレーンとして活躍 しています。
3つ目はモニターを利用したデジタル展示です。室町殿が描かれた洛中洛外図の解 説と発掘調査記録のミニストーリーなどをコンテンツにしたいと考えています。
4つ目の内容はまだ秘密です。ご期待ください。やはり学生チームががんばってい ます。
さて室町殿と上京にゆかりの深い洛中洛外図のうち、上杉本は米沢市の上杉博物館 が、歴博甲本は佐倉の国立歴史民俗博物館が所蔵しています。
デジタル展示としては、上杉博物館では臨場感に満ちあふれた3Dムービーとタッ チパネルによる画像と説明文の検索・閲覧システムが用意され、歴博では移動やズー ムが自由自在な画像と説明文の閲覧システムがタッチパネルにより提供されていま す。いずれも洛中洛外図の魅力をあますところなくひきだした展示内容です。
新大学会館のオープンまであと1年。わくわくしながら準備に格闘しています。