発掘物語2 | 執筆記事|同志社大学歴史資料館

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現地説明会をつうじて

松田 度
同志社大学歴史資料館非常勤嘱託職員
同大学院博士課程後期

最終更新日 2002年9月14日

 9月1日におこなわれた現地説明会で、来場された方々にご意見、ご感想をいただきました。初めて現地説明会に参加された方、母校の発掘に興味があって見に来られた方、地元の考古学ファンですという方の感想や、子供の夏休みのよい思い出になりましたという感想があり、思わずうれしさがこみ上げてきます。

 そのほか、発掘してそこに何があったのかを推理してゆく過程が、説明してもらってよくわかったとか、調査方法のハイテク化に驚いたとか、学生さんの説明がすがすがしくて好感がもてたとか、戦国時代都市図(上杉家本洛中洛外図)に描かれた建物とみられる遺構がみつかって、それが研究と学習に有効に活用されていることに感銘を受けた、といったものがありました。

 また、実際に現説にかかわった学生さんにも感想を書いてもらいました。



・室町殿跡(同志社大学会館地点)の発掘調査、現地説明会に携わって

 8月上旬に、鋤柄先生から「現地説明会の班長をするように」と言われ、何も分からないままその役目に就いてしまいました。現場での発掘作業、展示パネルの原稿作成、遺物の分類など、まったくの手探り状態からのスタートでした。また現地説明会当日は、明徳館ラウンジの展示コーナーで、見学に来て下さった方々からのご質問にお答えする、という役目になっていたのですが、十分な受け答えができずにご迷惑をおかけしてしまいました。
 今回の現地説明会とその準備を通して、「自分では分かっているつもりでも、実は何も分かっていなかった」ということが多々ありました。今回の経験を踏まえて、もっと積極的に主体的に様々なことを学んでいきたいと思います。
(同志社大学文学部2回生 中川 敦之)



 現地説明会をつうじて、発掘調査にかかわった人たち、学生、研究者、一般の人々、それぞれが交流しあうことで、その地域の歴史に対する思いが深められてゆくんだ、と感じました。

 今後、発掘調査はしばらく続きますが、室内での整理作業の様子も、このページでどんどん紹介してゆく予定です。


現地説明会風景



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