整理室日記 | 執筆記事|同志社大学歴史資料館

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第28回 : 整理室の仲間たち

渡辺 悦子
同志社大学 歴史資料館 調査補佐員

最終更新日 2003年11月26日

閑話休題。
歴史資料館調査整理事務所では、学ぶ楽しむ体験するを信条に(?)、日々学生バイトさんや常勤バイトさんが、発掘調査や出土遺物の整理作業をしながら考古学の世界をのぞいています。
今日は、新町校舎臨光館地下より、そんな整理室の毎日をご紹介しましょう。

発掘調査が終わると、今まで発掘日記や整理室日記でたくさんの人がみなさんにお伝えしてきたように、出土遺物の洗浄、一つ一つの遺物の登録や注記、バラバラに割れている遺物の接合、そして接合によってある程度形になったものを実測していく、という整理作業を進めていくわけですが、それとともに調査で得られた成果を世の中に発表していかなければなりません。そこで、調査中には現地説明会、そして終了後は調査の大まかな成果をひとまず速報する「調査概報」というものを発表し、その後に「本報告」とよばれる正式な「調査報告書」を出します。

今、整理室では、2002年度の旧新町北別館地点調査、2003年度の旧大学会館南・北地点調査についての調査報告書作成、つまり「本報告」作成作業に大忙しです。なかでも出土したたくさんの遺物の実測図を書く作業は技と根気と時間のかかる仕事で、学生バイトさんたちが総動員してその作業に取り組んでくれています。ついこの間はじめて実測をした、という学生さんが、数ヶ月もたつと、白地に紺で複雑な模様を描く「染付」と呼ばれる磁器を文様まで正確に書きあげていきます。完成図からは日々の修練のたまものというべき職人魂がにじみでていて、・・・もうコーサンものです。

さて、私たち整理室の面々は、そんな仕事のかたわら、楽しむことも忘れていません。

この整理室には、いろんな特技や趣味を持つ上にすばらしい企画力をかねそなえた学生さんたちがおかしいほど集結しています。整理室の中から考古学にさらなる興味をもって小さな勉強グループが作られるという学術的なものもあります。季節ごとのご苦労さん会(つまり飲み会)はもちろんのこと、サッカーや野球の観戦に出かけるなんて普通のことです。卓球大会やバトミントン大会が行われ(来月はワールドカップを記念してバレーボール大会が行われる模様?)、突然集合して朝まで語り合い、0泊2日の韓国・釜山旅行へ出かけ、朝までひたすらドラえもん映画を見続け、近々、整理室のメンバー全員が出演した映画撮影がクランクインする予定もあります。また、部屋の壁には写真好きの学生が撮影した整理室の人々の姿が日々増えていき、休憩時間には小野リサのBGMとともに編み物部がはじまります・・・。

不思議空間、臨光館地下発掘整理事務所、みなさんも一度、ぜひたずねてみて下さい。


カレー大会


みんなで勉強


わーい


元気です


現場でハイチーズ




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